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AIO戦略2026年8月19日読了 9分

生成AIの利用率はすでに過半数:AI検索時代に今すぐ押さえるべきデータと対策

生成AIはすでに国内利用率で過半数を超え、Google AIモードも日本の標準的な検索手段になっています。一方で「検索の4人に1人がサイトを訪れないゼロクリック」も進んでいます。最新データをもとに、この変化を整理しました。

「AI検索の話はよく聞くけれど、実際どれくらい広がっているのか」「対策の優先度をどう判断すればいいのか」。こうした疑問の声が増えています。

AI検索の普及を裏付けるデータが相次いで公開されています。利用率の急増、Google AIモードの定着、そして「ゼロクリック」の拡大。これらは別々の現象ではなく、ひとつの大きな流れの中で起きています。

この記事でわかること

  • AI検索の利用率が、この1年でどれだけ伸びたか
  • Google AIモードが日本でどこまで展開されたか
  • 「ゼロクリック」の実態と、それでもAIが購買行動を動かしている理由
  • ChatGPT広告が日本でも始まっていること
  • これらのデータを踏まえて、優先すべき3つの対策

1. 数字で見る生成AI・AI検索の急拡大

少し古いデータですが、NTTドコモ モバイル社会研究所が2026年4月に公表した調査によると、生成AIの利用率は2025年2月の27%から2026年2月には51%へと、1年でほぼ倍増しました。初めて過半数に達したことになります。生成AIが一部の早期利用者だけのものだった段階から、一般的な情報収集の手段へと移行したことを示すデータです。

指標内容
生成AIの利用率2025年2月→2026年2月の1年でほぼ倍増、51%に到達(モバイル社会研究所)
ゼロクリックの実態検索の4人に1人が、AIの回答だけで完結しサイトを訪れない(2025年11月調査、AI検索白書2026)
購買・来店への影響AIの回答をきっかけに購入・来店に至ったユーザーは約7.4%(同上)
生成AI・AI検索の拡大を示す3つの指標

ポイント

この3つを並べると、AI検索は「一部のサイト流入をAIに奪う」だけの存在ではないことがわかります。流入を減らしながら、同時に購買行動そのものにも影響を与え始めているという、これまでのSEOにはなかった二面性を持っています。

2. Google AIモードは、もう一部の人だけのものではない

Google AIモードは2025年9月に日本語での提供が始まり、2026年6月にはPCブラウザ・モバイルブラウザ・Android/iOSのGoogleアプリのすべてで利用可能になりました。一部ユーザー向けの実験機能ではなく、日本の検索利用者にとって、すでに当たり前の選択肢になっています。

AIモードでは、ひとつの検索クエリから複数のサブクエリが並行して生成・実行される「クエリファンアウト」という仕組みが使われます。従来の「1クエリ=1回答」ではなく、ユーザーが明示的に尋ねていない関連トピックまでAIが自動的に調べて回答に組み込むため、従来のキーワード単位のSEO設計だけでは拾いきれない露出機会が生まれています。

補足

全チャネルに行き渡っている以上、「自社のユーザー層はまだAIモードを使っていないはず」という前提は、業種を問わず見直しどきです。

3. ゼロクリックが進んでも、購買への影響は無視できない

「検索の4人に1人がサイトを訪れない」というゼロクリックの実態は、サイト運営者にとって不安な数字に見えます。しかし同じ調査は、AIの回答をきっかけに購入や来店に至ったユーザーが約7.4%存在することも示しています。

つまりAI検索は、サイトへの流入を経由せずに、AIの回答の中で直接ユーザーの意思決定に影響を与えている場面が増えているということです。従来の「流入数」を主指標にした評価だけでは、この影響を見落とします。

その先にあるのが「AIエージェントが購入手続きまで代行する」エージェンティックコマースです。OpenAIは2025年9月にChatGPT上での決済機能「Instant Checkout」を発表しましたが、WalmartでのCVRが自社サイト経由の3分の1にとどまるなど課題に直面し、2026年3月に決済機能から撤退、広告配信中心のモデルへ転換しました。一方でShopifyは2026年4月、自社ストアをChatGPT・Copilot・Google AIモード・Geminiに一元接続できる「Agentic Storefronts」を全加盟店に展開し、Amazonも同月、共通規格「UCP」への参加を表明するなど、標準化の主導権争いはむしろ活発化しています。日本ではまだ準備段階ですが、AIが購買の入口を担う流れそのものは押さえておく価値があります。

  • 自社名・商品名がAIの回答の中でどう紹介されているかを、定期的に確認する
  • 「流入したかどうか」だけでなく「AIの回答に含まれているかどうか」もKPIに加える
  • AIの回答経由での指名検索・直接流入の変化を、流入経路の分析に組み込む

4. ChatGPT広告も日本で始まっている

2026年2月、OpenAIは米国のFree・Goプランユーザー向けにChatGPT内広告を開始しました。その後展開が加速し、2026年6月には日本でもパイロット配信が始まり、8月には対象国がさらに拡大しています。広告は回答の下部に「広告」ラベル付きで表示され、回答内容そのものには影響しない仕組みです。

現時点で押さえておきたいこと

  • 日本ではFree・Goプランのユーザーが対象
  • 有料プラン(Plus・Pro・Team・Business・Enterprise)ユーザーには広告は表示されない
  • 「広告枠での露出」と「AIの回答内で自然に引用されること」は別物。後者の重要性は広告の有無に関わらず変わらない

広告の有無に関わらず、AIチャット上のユーザー行動が「検索して選ぶ」から「AIに聞いて決める」へ移行しているという流れそのものは進んでいます。広告を出稿するかどうかとは別に、AIの回答内でどう紹介されているかは、日本の広告主にとってもすでに無視できないテーマです。

5. 優先すべき3つの対策

  1. 1

    AIモードでの見え方を実際に確認する

    自社の主要キーワードや指名検索でGoogle AIモードを実際に使い、自社がどう紹介されるか・引用元として表示されるかを確認します。

  2. 2

    「流入」だけでなく「引用」をKPIに加える

    ゼロクリックの拡大を前提に、AI経由の直接流入だけでなく、AIの回答内での言及・引用状況もあわせて追う体制を作ります。

  3. 3

    独自性のあるコンテンツに、制作リソースを集中させる

    クエリファンアウトで拾われるのは、まとめ記事ではなく独自の視点・データを持つコンテンツです。汎用的な情報の量産よりも、自社にしか書けない情報の質を優先します。

まとめ

AI検索は「様子見の段階」から「日常的な検索手段」へと移行しつつあります。利用率の急増、Google AIモードの定着、そして購買行動への実際の影響──これらはどれも、対策を先送りする理由にはなりません。

まとめ

  • 生成AIの利用率は、2025年2月から2026年2月にかけての1年ですでにほぼ倍増し、過半数に到達していた
  • Google AIモードは、すでに日本の全チャネルに行き渡っている
  • ゼロクリックが進む一方、AIの回答は購買行動にも直接影響し始めている
  • ChatGPT広告やエージェンティックコマースなど、AIが購買導線そのものを担う動きも始まっている
  • 「流入」だけでなく「AIにどう引用されているか」を継続的に確認することが重要

まずは、自社サイトが現時点でAIにどう見えているかを把握するところから始めましょう。

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参考・出典